勤め先の社長に、独立のため年末を以て退職したい旨を表明した。
事業内容も固まっていない現状も伝え、そのうえでなお挑戦したい気持ちを話した。
- 何年も悶々と起業を考え続けているにもかかわらず、やりたい起業ネタを思いつかないこと。
- それなら、ネタにこだわらず今できることを事業として始めてお金を稼ごうということ。
自らも起業家である社長は、起業の厳しい現実を生々しい実例を挙げて遺留してくれた。
曰く、今は古株となった自分が入社した時期ですら、創業まもなく社員同士が揉めにもめた修羅場に比べれば天国のような環境であったことなど。
なんだかんだいっても、社員数が5-6名の頃から70名を越える今まで仕えてきた社長に引き止められると、目頭が熱くなる。
しかし、こちらもそれで言葉を取り下げるようなら、わざわざ彼に直接報告しない。
さらに言葉を重ねて気持ちを伝える。
- 体力と気力がある今、身軽な独り身でいながら、挑戦しない選択肢はないこと。
- 海外企業との交渉と調整をずっと続けてきた自負があり、その経験とノウハウを活かしたいこと。
- 取り掛かりとしては、これから日本で増えるであろう個人事業主向けの、国際ビジネス支援サービスを考えていること。
本当に、文字通り手の内、心の内を包み隠さずに話した。
さすがというか自身の経験からか、彼は独立とかいうことを言い出すヤツは何を言っても聴かないことをよく知っている。
30分後には円満な退職を認めてもらえた。
社長には本当に感謝の気持ちしかない。
後任を探す必要もあり、ひとまず年明けまでの勤務となる見込みだが、これでいよいよ待ったなし。
腹も据わるというものだ。