2020年2月、市場調査のためフィリピンに訪問。
今回紹介するのは、
軽食堂 アブラハム・ジェイコブ・イータリー Abraham Jacob Eatery
ニノイ・アキノ国際空港(NAIA)から、グラブ(Grab)等のライドシェア、またはタクシーに乗ってざっくり1時間ほどの場所、歓楽街・飲食店街エルミタにあるお店。
マニラで食べる、いつもに増してリアルなフィリピン料理
外国人向けのおしゃれなレストランでは物足りない、バックパッカーの心を忘れない大人(もちろん若者も)にはぜひ訪れて欲しいお店。
お店の雰囲気は、おしゃれなカフェというよりも、気軽に入れる軽食屋さん。
マニラの宿泊先のそばにあり、前を通るたびに地元民で賑わう様子が気になったため、到着後2日目に意を決して訪問。
堅苦しくない気楽な雰囲気が心地よく、結局4泊3日の滞在で3回訪問。
【1回目】晩ご飯
地元民の晩ごはん時間をやり過ごし、意を決して入店。
お惣菜カウンターに残っていたおかずのチキン唐揚げ、白身魚フライ、おひたしを一人前ずつすべて取り寄せ、ご飯一膳分?を注文。
残念ながらスープは売り切れ。その代わりとばかりに、白身魚に加えてフライドチキンを追加注文。
お惣菜をトレーに乗せてレジに移動。
計132ペソ(約270円)の支払いを済ませ、テレビを望む席に着席。
皮までカリっと揚がった白身魚は見た目よりも柔らかく、スプーンとフォークでほぐすのも難しくない。
フライドチキンもベタベタすることなく、驚異的なコスパ(約270円)!と、初回にして味をしめる。
大方のお客さんが帰った夜8時過ぎの店内。
テレビに映る地元の刑事ものドラマに残ったお客さんとお店のスタッフさんがくぎ付け。自分もぼんやりテレビを眺める。
【2回目】晩ごはん
前日スープが売り切れていたのを反省し、もう少し早い時間帯にお店に訪問。
無事スープにありつき満足、もちろん肉と魚それぞれお惣菜を選び、ご飯も二膳分注文し、結果今回は満腹モード。
それでもお値段はしめて138ペソ(280円)。
マニラど真ん中の店舗の家賃払って、この品質と量をこの値段で提供できるのかと驚き。
豚のメヌード(トマト煮込み)は奇をてらわない家庭料理の味付けがよい。
トマトの味もあるが、おそらく醤油やソースなのでバランスがよく取れた肉じゃが風の味。
ティラピアの素揚げは身がさっぱりと臭みがなく、ほくほくしている。
日本のお店で食べるのよりも、明らかに新鮮と考える。
頭部に残るギザギザのウロコに、生前のイカツイ風貌の名残りを感じる。
レポージョ・ギサードはキャベツの煮込み。
これまた家庭料理の風味全開。コンソメないしごま油風の味つけで、地味ながら箸ならぬ、フォークが止まらない。
スープも出てきたが、具は控え目で何を食べたのが不明。ただ酸っぱくはなかったので、名物料理シニガンではないものと考える。
食事後にお店のご主人に、ブログにて当店を紹介させてほしい旨を説明。
英語がうまく伝わらず苦労したものの、若手のスタッフさんも交えて身振り手振りで、どうにかして趣旨を伝える。
しかし名刺を忘れたため、勝手に再来すること約束し、お店を去る。
【3回目】朝ごはん
ピークを外して遅めの朝食。
当然、お惣菜カウンターの品揃えのいくつかは売り切れのようだが、残っている料理から注文。
フィリピンの朝の定食といえばシログ。
シログはSinangag(シナンガグ)とItlog(イットロッグ)を組み合わせた造語で、日本語ではガーリックライスと卵を意味するとか。
お惣菜カウンターで迷っていると、ご飯と卵を自動的に選ばされて、おかず一品を決めることに。
まず大ぶりなソーセージが目に入ったが、肉の脂と胃腸の相性が良くない自分には表面のテラつき方が尋常でないので、隣の煮物風に見えたお惣菜を選ぶ。
曰くビステック(Bistek)とか。
ということでビステックとシログのセットで75ペソ(約80円)!
80円とか、もはや、わけが分からない素敵なコストパフォーマンス。
ガーリックライスに乗った表面には薄っすら火の通った半熟の目玉焼きを躊躇なくつぶして、ガーリックライスと混ぜて食べる。
ガーリック(=ニンニク)単体でも十分アクセントが効いているところに、黄身が重ねて圧をかけてくる。
朝からガツンと程よくコッテリきて、たまらない。
そして、ビステックBistek。
何回タガログ語での名前を聞いても、『ステーキ』(それ英語ですよね)というので牛肉とばかり思っていたが、写真を見直すと豚にしか見えない。美味しかったのでどちらでもよいが。
しっかり火の通った玉ねぎと、肉汁たっぷりのソースが良し。一昨日のメヌードよりはスープが多いものの、同じく肉じゃが風の味付けで、ドンドン、ご飯が進む。
道路に面しており、まだ涼しいものの窓から南国の陽が容赦なく差し込む。
外国人に慣れているであろう店員さんからは話しかけられることもとなく、歩道を見ながら朝からボサッと過ごして退店。
ブログに当店の地図を貼り付けようとネットを調べてみると、Google Mapのストリートビューでは、前の店と思われる看板と、改装前の店舗が写っている。
開業から一年程度と間もない、新しいお店であろうと推察される。
地元感:★★★★★
名称:アブラハム・ジェイコブ・イータリー Abraham Jacob Eatery
住所:Guerrero St, Ermita, Manila, 1000 Metro Manila
地図:
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イロドリ 氏家 真
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