農産物輸入ビジネスで起業ブログ

未経験者が農産物の輸入事業で起業した話です。

東京都世田谷区深沢のバンダナ

東急バス深沢不動前バス停から徒歩一分、または東急田園都市線の駒沢大学駅から徒歩15分

1964年開業のシチューとカレーのお店。

 

こちらのお店は、グーグル地図で『フィリピン料理』と検索すると、検索結果の上位に出てくるものの、なぜ洋食屋さんが出てくるのか不思議に思っていた先である。

今回、所用で近くの二子玉川まで来たので、また調べて何気なく口コミの説明を読んだ次第。

するとフィリピン料理由来の『アドボシチュー』が当店の人気メニューとあり、これは!?と好奇心で訪問する事とした。

アドボといえばフィリピン料理の代表筆頭格。それで検索結果に反映されていたのか。

これは『隠れキリシタン』的な、いわくあるフィリピン料理店なのではと期待に胸が膨らむ。

 

バス停を降りてすぐのところにお店はあった。周りは昔ながらの純喫茶、ケーキ屋、焼鳥屋が並ぶ落ち着いた街。


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夜7時に満を持して入店。

'70-80年代の洋楽が流れる店内は、キッチンが敷地の1/3から半分くらい占める、カウンター席がメインのこじんまりとした、年季の入った洋食屋さんのレイアウト。

先客の若いカップルが窓際奥の二人掛けテーブル席に座っており、自分も入口側の二人掛け席に着いた。

どこかにフィリピンの痕跡がないかと目を光らせたが、壁にはところどころイギリス国旗のステッカーや、デビッドボウイの写真が貼られている。

まったくフィリピンぽくない…不安だ。

ここが隠れキリシタン的なフィリピン料理店であれば、どこかに『菩薩様に似せたマリア像』があるはず。

しかしない、店内には何もない。

少しがっかりし、『隠れキリシタン説』を諦めてメニュー表を開けば、しかしそこには、アドボと並ぶフィリピンの代表料理『シニガンスープ』が載っている!

それに聞いたことのない『二ラガー』なるメニューまでも!

 

やはりここは、ひそかにフィリピン料理をふるまうレストラン(隠れキリシタン)の店か!と確信(違う)。 

もちろん迷わずアドボシチューとライスを注文。


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アドボシチュー(右)1,200円とライス(左)240円

ルイボスティーが、一杯サービスでついてきた!

 

料理が出てきたところで、名刺を渡してお店をブログとフェイスブックページで紹介したいことをママさんに伝える。

そして自分がフィリピンにからめた起業のために都内とその近郊のフィリピン料理店を食べ歩き、調査とネットワーキングしていることを説明する。

自分の母親より一回りとししたかという見た目のママさんの目には、明らかに警戒の色が伺える。

それは、そうだろう。

こちらも毎回この時間が気まずいが、ともかく掲載にご了承いただいた。


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アドボシチュー 1,200円

 

さらりとしたアドボシチューをスプーンですくって食べる。

程よい酸っぱさが口の中を包み、薬膳にもにた香りが鼻からすっと抜ける。それなのに舌にはシチューとしての『しっかりした味』も残っている。

語弊を恐れずに感想いうと、この料理はアドボではない。

そもそもアドボはスープがほとんどないトロっとした煮込み料理である。そして、こちらのシチューにはアドボ特有の胡椒味がほとんどない。

この料理は、ここでしか食べられないアドボの進化系、アドボシチューである。

 

青山で先代ママが開業したのが1964年。現在の住所に移ってから19年。

ご家族でフィリピンと日本を往き来していたことがきっかけで、先代ママがメニューを考案なさったとのこと。

現ママさんも若かりし頃は年に2-3か月もマニラに滞在なさっていたそうだ。

 

いつしか会話は弾みだす。

 

私がここ最近、フィリピンに年に何度か行っており、そこで目にする経済発展の様子を話す。

すると、ママさんが財布の奥をごそごそ何か探していたと思うと、若かりし日のマニラでの写真を出して見せて下さったではないか!

映っているのはマニラ市内でのお父様と当時10代後半というママさんの2ショット写真。

お父様が石原軍団のようにイケメン!そしてママさんも見紛うことなき美人さん!

そのあと出てくる妹さんの写真もまた美人さん!これはスゴイ!!

そして写真で皆さんが身にまとう70年代のファッションが、これまたカッコいい!

時代の空気があふれる写真に涙が出そうになるくらい、大興奮してしまった。

 

話はどんどん盛り上がり、常連客のテレビタレントの話やらグルメ番組や情報番組でジャニーズタレントが来た後のドタバタなど、いろいろ興味深いお話を伺いワーワーしゃべっているうちにさらに時は過ぎる。

 

気づけば閉店時間まであと30分の9時半。

しまいにはサービスでコーヒーまで出していただいた。

重ねてお礼を申し上げて、この日はお店を後にする。

 

舌の肥えた業界関連の常連さんが足を運ぶのもよくわかる。

シチューやカレーが美味しいのはもちろん、ママさんとおしゃべりするのが楽しいのだ。

 

そう、初対面の客でも朗らかにもてなしてくれるママさんこそが、常連客の菩薩様かマリア様のような存在なのだろう。


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メニュー・料金例:

 アドボシチュー 1,200円

 ライス 240円

 ルイボスティー 一杯サービス!

 

営業時間: 12:00-22:00

定休日: 月曜・火曜・水曜(気分次第で木曜も)

住所: 東京都世田谷区深沢4-36-10

電話: 03-3705-5814

 

ご参考:

tabelog.com