JR川崎駅から徒歩8分
仲見世通りの飲食店街を抜けて到着。
5月だというのに真夏日のこの日、僅かの時間歩いただけで汗が吹き出してくる。
お店は、一階がホルモン焼肉のビルの2階。
薄暗い階段を登りドアの前に立つと声が漏れ聞こえる。
中に入るとすでにフィリピン人女性客が数人、食事を済ませてテレビを見ていた。
午後1時の店内に外から強めの陽射しが差し込む。
窓に面した2人掛けの高い椅子のテーブル席が2つ、入口すぐ横の壁に面した4人掛けのテーブル席が一つ、そして中央に4人掛けテーブル席が一つ。自分は中央のテーブルで話しかけやすそうなご婦人と相席。
いつも訪問する時間帯が決まっているせいか、フィリピンレストランのテレビでは大抵、背の高いオカマちゃんが司会をしている歌番組が放映中。彼?は相当な売れっ子に違いない。
幸い、着いたのが開店時間の午後1時早々だったので、出来立てのビュッフェにありつけた。
日替わり食べ放題メニュー(1,100円)
- アプリターダ Apritada 豚肉のトマト煮込み
- カレカレ Kare Kare 牛モツのピーナッツソース煮込み
- チキンティノーラ Chicken Tinola 鶏の生姜スープ
- ビナゴーガン Binagoongan フィリピン式の豚の角煮
- トルタン・ギニーリン Tortang Giniling ひき肉入りオムレツ
くったりするまで煮込まれた豚肉と牛肉の筋と軟骨。トマトソースもピーナッツソースもそこにいるのがわかるが、決して自己主張しすぎていない。
お世辞なしに脂の落ち方といい塩味といい、いい塩梅で、いずれの料理も甲乙つけがたい。
そのなかで挙げるならば、だんだんくせになってきたカレカレとバゴーンの組み合わせ。
カレカレは牛モツのピーナッツソース煮込みで、食べるまで想像がつかないこと請け合いのフィリピンの代表的な料理。
そしてバゴーンはしいて言えば水っぽい小エビ(オキアミ)の塩漬けで、水臭いのが苦手であった。
しかし今回のバゴーンは濃縮された旨味がある!
瓶を見れば『ギニサン・バゴーン(Ginisang bagoong)』煮込みバゴーンとの意味。
ピーナッツ風味で甘ったるいカレカレに、塩味とコクが加わり、料理としての完成度が急上昇。
もう一つ印象に残ったのは、ひき肉入りオムレツ、トルタン・ギニーリン。説明不要の安定感。
ただしお勧めされた甘辛ソースは、自分に良さが分かるにはまだ早かった。醤油がほしい。
おしまいは、夏季限定メニューのフィリピン式カキ氷、ハロハロを追加注文。
ハロハロは、ゼリー、タピオカ、マンゴー、プリンに氷とココナッツのかけら入りのミルクをかけた冷たいデザート。
ハロハロ(まぜまぜ)との名の通り、きれいな盛り付けが、魔女の飲み物のような混沌としたシャーベット状の何かになるまで、思い切り混ぜるのが正しい食べ方。
氷無しでは甘過ぎるゼリーも、これでちょうど良い。
ママさんにお話を伺った。
当レストランはできて1年数ヶ月だが、ママさんはもともと経営していたスナックも年中無休で経営しているとのこと。
(くれぐれも、お身体は大事にしていただきたいものだ。)
お客さんは近隣パブのホステスさんと工場勤務の方々であるが、ママさんご自身もこんなに近所にフィリピン人がいるとは、レストランを始めるまで、ご存知なかったとか。
食べ放題のサービスは、人手が足りなかったので、予め多めに作って並べておき、効率よく料理を提供するために採用したそうだが、いつでも食べ放題が食べられるのは、なにげに嬉しいサービスではなかろうか。
毎日食べ放題度:★★★★★ (最高★5つ)
営業:午後1時から深夜0時まで
メニュー例:
毎日食べ放題 1,100円
お弁当 500円
フィリピン式カキ氷ハロハロ 800円
住所:神奈川県川崎市川崎区砂子2-8-5
電話:044-244-0446
ご参考: